HINA-MATSURI

INTERVIEW

ホリエ、ナカヤマ、大山が知る日向秀和――。

[2017.12.29]

ストレイテナー以前に、ART-SCHOOLで共に活動していた大山、3人で最初に音を合わせたときに「色彩が変わるぐらいの衝撃」を受けたというホリエとナカヤマ。旧知の仲だからこそ知る日向について、ホリエ、ナカヤマ、大山に話を聞いた。

撮影:TEPPEI

グルーヴに芯があるっていう感覚を知る

日向さんとの出会いを遡ると、一番古いのは大山さんですよね? 2000年くらいになりますか?

大山「かな? 2000年より前かな? そこには櫻井雄一(ds)もいて、ART-SCHOOLになる前からサポートメンバーとして出会ってますね」

ホリエ「木下理樹(ART-SCHOOL)ね。これ、以外に知らない人もいるかもしれないですけど、きっかけは木下理樹ソロだったんですよね」

大山「俺が入って最初のライブから、ART-SCHOOLと名乗るようになったんですけど、そのライブで俺とひなっちが大ポカをやらかして。そこから、ライブ後に2人で凹む会みたいになって“もう1回やりたいよね”みたいな話をして、急に仲良くなりました。それまでは、俺の中でひなっちは怖い人だったんで、敬語を使っていたんですけど、そのときからタメ口になりました(笑)」

大山さんが、ART-SCHOOLで日向さんと一緒にプレイをしたときの印象は?

大山「ひなっちのベースで、初めてグルーヴに芯があるっていう感覚を知りました。俺は高校の頃からバンドはやっていて周りにテクニカルな人はいましたけど、ベースとして支える力のすごさっていうのを日向で初めて知りましたね」

2003年に一緒にART-SCHOOLを脱退して、まさかまた一緒にバンドをやるっていう。

大山「ありがたい縁といいますか、結局一緒にやってしまうんだな、俺たちはっていう。嬉しいですよね」

そういった過程がある中で、ホリエさんは日向さんとFULLARMORを一緒に始めていった?

ホリエ「ストレイテナーとART-SCHOOLが、なんとなく仲良くなっていって。最初は、(木下)理樹と仲良くなったんですけど、何かのタイミングで、ひなっちと洋服の話とかで盛り上がって飲みに行ったりするようになって、FULLARMORも組んでいった感じですね」

先に、友達から始まっていったんですね。

ホリエ「そうですね。ART-SCHOOLと対バンで出会ってはいるんですけど。2001~2002年くらいは、下北沢SHELTERとか新宿LOFTとか、ちょうど我々の成長過程の時代で、ART-SCHOOLもQUATTROや新宿時代のLIQUIDROOMワンマンとかやって、同じく成長していった感じなんですよ」

そのころ、ART-SCHOOLのライブを見ていたときの印象は?

ホリエ「最初にART-SCHOOLを見て飛び込んできた印象は、木下理樹の存在感、世界観だったんですけど、バンド自体がカッコイイなと思いました。その年代の他のバンドにはないオーラがあったんですよね。ひなっちもOJ(大山)も華があるっていうか、屈強なアンサンブルもあって」

ナカヤマさんから見たART-SCHOOLの印象は?

ナカヤマ「下北沢のバンドとかよくわかんないけど、ART-SCHOOLだったら一緒にやってもいいよって(笑)。当時は、突っぱってましたね(笑)」

ホリエ「“ART-SCHOOLかSyrup16gが出るなら、やる!”みたいなね(笑)。その頃のストレイテナーはパンク寄りにいっていたので、下北沢のバンドを知らなかったしね。smorgas、FULLSCRATCH、キャプヘジ(CAPTAIN HEDGE HOG)、やビークル(BEAT CRUSADERS)とかを聴いていたので」

生音が他の人に出せない音

ストレイテナーとして、日向さんを迎えて初めてスタジオに入ったのが2003年7月の頭。そのときの体験をナカヤマさんは、「映画だったら、色彩が変わるぐらいの衝撃」と以前、おっしゃっていました。

ナカヤマ「まさにそうです。その頃のひなっちは、ZAZEN BOYSもやり始めていて、ベーシストとして確変を起こし出していた年だから余計に、3人でガシッってはまったときは、演奏し終わって笑っちゃったというか。すご過ぎてというよりは、“すごいんじゃないか、コレは?”って。そこは、自分たちしか見てないし聴いてないし判断材料はないけど、コレは多分スゴイヤバイってやつだなと」

ホリエ「ベースが出している生音が、他の人に出せない音だって思いましたね」

そこから3人で始まって、その4年後に大山さんが加わり4人になりました。4人で音を合わせたときの印象は?

ホリエ「自然体過ぎちゃって、OJの中での“初めまして、さあここから”っていう感じがあんまりなかったっていう印象ですね(笑)」

大山「俺は、“みんなと合わせることになるなんて! どうしたらいいんだろう”って緊張して行ったんですけど、波ひとつ立たないようなリアクションで」

日本の頂点のベーシスト

大山さんは、ホリエさんナカヤマさん、そして日向さんが昔から良く知る存在でしたもんね。日向さんは、ライブでも個性あふれるプレイヤーだと思うのですが、ライブにおける日向さんの魅力をどこに感じますか?

ホリエ「ライブのプレイスタイルは、だいぶ変わってきていると思います。もちろん、プレイスタイルとかアレンジ力もさることながら、今は、オーディエンスに訴えかけるパフォーマンスというか、ベースを弾くだけじゃなくてコミュニケーションしている感じがすごくあると思うので、今の魅力はそこにあるんじゃないかと思います」

ナカヤマさんから見た日向さんは?

ナカヤマ「リズム体として一緒にプレイして、まあ鍛えられましたね。まずは、おかげでリズムキープできるようになったというのもありますし、意識していなかったけど日本の頂点のベーシストと一緒にやっているから、自ずと自分が鍛えられていて、他所に出てみるとそれに気付くっていう。自分は、ラッキーでしたよね」

ホリエ「ひなっちは、自分のベーススタイルを貫くっていうよりは合わせるタイプなんで、シンペイ(ナカヤマ)のドラムに合わせるっていうのが最初からあったと思います。最初に、ひなっちと一緒に音を出して、ベースってリズム楽器なんだって、初めてわかったというか。それまでは、低音のメロディを鳴らす楽器だと思っていたんですけど、完全にドラムと一体になって補うこともあるし、曲自体の支柱になることもあるし」

日向さんのベースの楽曲制作におけるアレンジ面は?

ホリエ「楽曲ごとに役を演じるのを楽しんでいる感じですね。僕も、自分自身をその曲のモードに変形させたりもするので、そこもひなっちとはマッチしてます」

ひとつのスタイルを貫くバンドの良さもありますけど、ストレイテナーは楽曲の触れ幅も広く様々な表情を見せてくれる魅力がありますからね。

ホリエ「変わらないことが美学的なバンドもいる中で、ストレイテナーは変化だったり、同じ時期でもひとつにとらわれないフリーなスタンスが、純粋に音楽を楽しむ上での鍵だと思っているので、そこにおいてのひなっちのスタイルは重要ですね」

いつか地元・町田でHINA-MATSURIを

さて、「HINA-MATSURI」ですが、1バンド40分のライブ時間を予定しています。日向さんは、セッションを含めて4バンドで登場です。そんな日向さんにひと言お願いします。

ナカヤマ「ひなっち計160分か! わ、すごい、しんどい(笑)。じゃ、テナーは全曲バラードにして、ベースがしっぽりしている曲で休んでもらおうかなと(笑)」

大山「日々忙しく、ベースをすげえ頑張っているひなっちだけど、たまには休んでもいいぜって、俺は思ってます。体を大事にしてください」

ホリエ「元々、『HINA-MATSURI』を、雛祭りの日に地元の町田でやりたいって話していたんで、いつか町田でできる日が来たらいいなって思います」

当日、集まるお客様にも、ひと言お願い致します。

ホリエ「面白いバンドもたくさん出るので、ライブも楽しんでもらいつつ、出店しているブースも含めて楽しんでもらえたらと思います」

2018年、ストレイテナーは結成20周年を迎えます。どんな年になりそうでしょうか?

ホリエ「早々に曲作り、そしてレコーディングがあるので、周年にビシッとカッコイイアルバムが届けられるように頑張ります」

大山「個人的に加入10周年です。そっちもたまに気にしていただけると(笑)」

HINA-MATSURI

ストレイテナー、Nothing's Carved In Stone、FULLARMOR、etcで活躍し、揺るぎないミュージシャンシップを持ち、間違いなく日本を代表するベーシストのひとりである「ひなっち」こと日向秀和のベース道四半世紀を記念しての日向秀和を中心とした音楽のMATSURI!!!